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低用量ピルQ&A|飲み始めの副作用(血栓)や飲み忘れについて

女性ホルモン剤の代表格とも言える低用量ピルは避妊対策以外にも幅広い分野で活躍をしています。

日本では低用量ピルの服用率が2%しかありませんが、先進国になるほどピルに対する理解力が上がり、ヨーロッパでは30%の女性が低用量ピルを服用しています。

日本の低用量ピルの服用率が低い背景にはピルに対する認識があまりないことが挙げられ、経口避妊薬=ピルといった印象を持っている方がほとんどです。

しかし、ピルは経口避妊薬だけではなく、適切に使用することによって様々な恩恵を受けられる薬でもあります。

低用量ピルを使いこなすことは女性にとって大きなメリットがあるのです。

以下では低用量ピルに関するよくある質問や、疑問などを紹介しています。

低用量ピルとは?

ピルという薬の中には2つの女性ホルモンが錠剤として含まれています。

  • エストロゲン(卵胞ホルモン)
  • プロゲステロン(黄体ホルモン)

ピルはこれらの女性ホルモンの成分量によって低用量ピル、中用量ピル、高用量ピルに分かれます。

ピルの作用

ピルは簡単に言えば脳に「妊娠している状態にある」と勘違いをさせる薬です。

2つの女性ホルモンを人工的に体内に取り入れることによって体が妊娠状態にあると勘違いし、卵巣から卵子が出てこない排卵の抑制効果が得られます。

つまり、体内に精子が入ってきたとしても卵子と精子が出会わないことから妊娠が成立しなくなります。

もし、受精をしたとしてもピルの作用で赤ちゃんのベッドとなる子宮内膜が形成されにくい状態になっている為、受精卵が着床しにくいです。

さらに子宮頚管(しきゅうけいかん)粘液の粘り気が強くなる作用もあるため、精子が子宮の中に入りにくくなります。

上記の作用があることから正しくピルを服用すればほぼ100%の避妊効果があるとされています。

排卵が抑制される仕組み

女性ホルモンを分泌する臓器である卵巣は脳からの指令でエストロゲン(卵巣ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌しています。

ピルによってこれらの女性ホルモンが人工的に体内に取り込まれると、脳は女性ホルモンが体内に存在していると判断するため、ホルモン分泌の指令を出さなくなります。

脳から卵巣に指令が出ないということは、卵巣の機能が抑制されることに繋がり、排卵が起こらなくなります。

女性の味方!低用量ピルの効用・メリット

低用量ピルは妊娠をしないための経口避妊薬として使用される印象を持っている方が多いですが、他にも様々な用途でピルは活用されています。

  • 生理痛と生理時の経血量が減る
  • 月経前症候群(PMS)の緩和
  • 経血量が多いことによる貧血の改善
  • 生理不順の治療
  • ニキビや吹き出物の改善
  • 更年期症状の緩和
  • 子宮内膜、卵巣、子宮体がんの減少
  • 子宮内膜症・子宮筋腫の進行や抑制

低用量ピルは妊娠をすぐに希望していない人であれば、副作用もほとんどなく長期間服用できます。

生理(月経)に伴う日々の身体的な不調や精神的なイライラなどのストレスから解放される為、快適な生活をおくるためには非常に効果的な薬となります。

でもピルの副作用が心配

ピルに関する質問で多いのが副作用に関する心配です。

ピルは世界で最も多く使用されている薬でありながら、多くの誤解をされている薬であると言えます。

ピルは薬である以上、副作用が全く生じない薬ではありません。

しかし、低用量ピルはホルモンの量を最小限に留めている薬であるため、副作用の心配はそれほど大きいものではありません。

  • 吐き気
  • 頭痛
  • 胸のむかつき
  • むくみ
  • 乳房の張り
  • 食欲不振
  • おりもの
  • 不正出血

一般的に低用量ピルによって引き起こされる副作用にはこれらの症状が挙げられます。

ただし、低用量ピルを服用した方が確実に副作用に悩まされるというわけではなく、低用量ピルを服用しても全く副作用を感じずに、ピルによって快適な生活を送れるようになっている人もいます。

副作用が出ても飲み始めの時期だけがほとんど

低用量ピルを飲み始めたときはそれまで体内で作られていたホルモンに、人工的なホルモンが加わる状態になるため、体内のホルモン量が少し多くなります。

それに伴って妊娠初期にみられるつわりのような症状を感じる人や、上記の副作用の症状を感じる人が出てきますが、2~3ヶ月ほど低用量ピルの服用を続けていると体のホルモン量が順応していき、それらの症状は消えていきます。

飲み始めの時期に副作用が出たとしても、一定期間飲み続けて副作用が消えてしまえば、あとは低用量ピルによって得られる恩恵を得続けることができます。

副作用が消えない場合は?

低用量ピルの服用を続けてみたものの、副作用の症状がつらかったり、一向に副作用が消えない人もいます。

副作用が消えない場合は服用中のピルが体に合っていないことが考えられます。

ピルには様々な種類が存在しているため、医師の方に相談をして自分に合ったマイピルを探していく方法があります。

ピルの種類

低用量ピルには様々な種類が存在していますが、それらは「錠剤数」や「ホルモン含有量」などに違いがあります。

「飲む錠剤数」の違いには

  • 21日間飲み、7日間の休薬
  • 28日間(21日間分のピル+偽薬7日分)飲み続ける

この2つのタイプがあります。

どちらも21日間分のピルを28日間の中で服用しますが、偽薬を混ぜることによってプラシーボ効果が期待されたり、毎日変わらず1日1錠飲めば良いだけになるので飲み忘れを防ぐことができます。

「ホルモン含有量」の違いには一相性と三相性の2つが存在しています。

一相性はすべての錠剤に同量のエストロゲンとプロゲステロンが含まれています。

一方で三相性はエストロゲンとプロゲステロンのホルモン量が錠剤ごとに3段階に変化します。

エストロゲンは一相性でプロゲステロンは三相性になっている低用量ピルなどもあります。

低用量ピルの種類は数多く存在しますが、大まかに分けると「錠剤数」と「ホルモン含有量」が異なっており、さらに細かく分けると飲み始める時期が違うものなどが存在しています。

体重が増加すると聞きました

低用量ピルを服用することによって体重が増加するのではないかといった考えを持ってる人はいます。

たしかに昔のピルは女性ホルモンの含有量が多かったことから体重が増加すると言われたことはありました。

しかし、現在使用されている低用量ピルに含まれている女性ホルモンの量は最小限に少なくされている上に、低用量ピルが原因で体重が増加するといった根拠を裏付ける統計データも存在しません。

ピルを飲み忘れてしまった

ピルは1日1錠飲むものですが中には飲み忘れてしまう日もあるでしょう。

1~2日ほど飲み忘れる程度であれば問題はなく、24時間未満であれば気づいたときに飲みましょう。

24時間以上忘れてしまった場合は2錠一緒にのみ、それ以上の飲み忘れは排卵がおこって妊娠をする可能性があり、生理も始まります。

この場合は、避妊効果がなくなるため注意が必要で、次の生理から飲むことになります。

避妊が目的でない場合は2~3日程度の飲み忘れであればまた飲み始めても問題ありません。

ただし、少量の出血が出てくる可能性はあります。

一度中止して再開する場合

低用量ピルを飲んでいたものの、忙しくて一定期間飲み続けることができないこともあるでしょう。

しばらく飲んでいない状況であっても、低用量ピルはいつから再開しても問題ありません。

ただし、薬によって生理が始まった日から飲み始めるものや、生理が始まって最初の日曜日から飲み始めるものなどがあるため、薬の飲み方は間違えないようにしましょう。

副作用に血栓症があるって本当?

低用量ピルの重篤な副作用には血栓症になるリスクがあるとされています。

血栓症は血管内にかたまりができて血管がつまる病気ですが、低用量ピルによって血栓症が引き起こされるリスクは限りなく少ないと言えます。

日本産科婦人科学会では低用量ピルの副作用である血栓症に対して、以下の見解を発表しています。

海外の疫学調査によると、低用量ピルを服用していない女性の静脈血栓症発症のリスクは年間10,000人あたり1-5人であるのに対し、低用量ピ ル服用女性では3-9人と報告されています。一方、妊娠中および分娩後12週間の静脈血栓症の発症頻度は、それぞれ年間10,000 人あたり5-20 人および40-65人と報告されており、妊娠中や分娩後に比較すると低用量ピルの頻度はかなり低いことがわかっています。

カナダ産婦人科学会によると、静脈血栓症発症により、致死的な結果となるのは100人あたり1人で、低用量ピル使用中の死亡率は10万人あたり1人以下と報告されています。

引用:日本産科婦人科学会

低用量ピルによって血栓症が引き起こされるリスクは存在するものの、そのリスクは限りなく小さいものであり、妊娠による血栓症のリスクよりも半分以下であることが分かります。

ただし、血栓になりやすいとされている方などは低用量ピルの服用はできないことになっています。

 

ピルを飲んではいけない人

  • タバコを1日15本以上吸う
  • 血栓症を起こした経験がある
  • 血液が固まりやすい
  • 高血圧
  • 妊娠中または授乳中
  • 重い病気(乳がんや子宮がん)を抱えている人

ピルによってがんになるリスクは上がる?

血栓症の他によく心配される副作用としてよく挙げられるものに、がんの発症率があります。

低用量ピルは作用によって卵巣などの活動が休止するため、子宮内膜や、卵巣、子宮体などのがん発生率は減少するとされています。

しかし、低用量ピルは10年間服用すると子宮頸がんのリスクは2倍になるとも言われています。

子宮頸がんのリスクが2倍にあがる原因はまだ明確に解明されてはいませんが、子宮頸がんは性行為によってHPV(ヒトパピローマウイルス)の一部が子宮頚部に感染することが原因であるとされています。

つまり、長期間にわたって低用量ピルを服用している女性はコンドームを使用しない人が多くなることから、性感染症にかかる割合が増え、結果的に子宮頸がんになるリスクも上がっているとの考えがあります。

 

結局、低用量ピルは服用したほうが良いの?

低用量ピルは薬である以上、血栓症のようなリスクが出てくることはたしかです。

しかし、低用量ピルがもたらす有益性は非常に大きく、女性の日々の生活を快適にしてくれます。

日本では低用量ピルに対する理解がまだ乏しく、ピルを飲んでいるだけで「遊んでいる」といったイメージを持たれることもあるかもしれません。

ところが欧米では。1960年代から使用されている薬であり、日本は他の先進国に比べてピルへの誤解が多い国であると言えます。

低用量ピルは確かに経口避妊薬としての使い道もありますが、生理の症状を緩和させるといった幅広い活用領域があり、将来におこるリスク予防のための投資とも考えられます。

避妊だけに限らない理由で低用量ピルを服用している人は知識だけでなく、1日1錠薬を飲む規則正しい生活を送っており、行動力やモチベーションを備えた人です。

コンドームだけの避妊でピルを服用せずに予定外の妊娠をしてしまい、心身ともに大きなダメージを抱える中絶をするリスクを排除することができるのが低用量ピルであるとも言えます。

低用量ピルを服用するか否かは個人の自由ですが、低用量ピルによって得られるメリットと、副作用などのデメリットを天秤にかけてみて、ご自身がどのように捉えるかが大切です。

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